これまで未就園児が通う定番はプレ保育(プレ幼稚園)でした。しかし年々増えている満三歳クラス。幼活を始めたばかりの人にとってはナゾなのではないでしょうか。そこで、プレと満三歳クラスを比較してみました。合わせて、幼稚園児を持つ筆者から見て、どちらがおススメかも説明させていただきます。
プレ保育、プレ幼稚園とは
一言で「お試し幼稚園」です。プレに通う前提が、その幼稚園の入園を希望する事と言っていたとしても、プレに通うことがその幼稚園に入園したことにはなりません。
プレに通ってみて、その幼稚園は合わないなと思ったら、入園を見送ることができます。逆に、プレに通っている人でも、(主にご両親が)その幼稚園に合わないなと先生が感じた場合は、ご縁がありませんでしたと言われることもあります。
プレは入園ではないため、月謝または都度料金がかかる場合でも入園金はかかりません。(入会金を取る幼稚園もあります)
満三歳クラスとは
年少さんのひと学年下で、幼稚園に入園をするクラスです。4月から入園できる幼稚園もありますし、お誕生月(満三歳)になったら入園可能とする幼稚園もあります。
この場合は入園のため、入園金がかかります(その代わり年少さんに上がるタイミングで再度支払いはなし)また、満三歳未満は、保育料無償化の対象外のため、月謝が3万円程度かかります(他学年と同等)。3歳になると保育料無償化の対象になり、負担が大幅に軽減されます。
通う日数やお弁当の有無は幼稚園により異なります。筆者の知るところだと、例えばこんな感じです。
①週5回登園可能だが、任意の登園とする(お休みしても欠席扱いにならない)。全日午前保育とし、お弁当なし。制服なし。オムツでもOK。
②週4日登園で、水曜日はお休み。お弁当あり。制服あり。入園にはオムツが外れていることが前提。
③週5回登園。3年保育とほぼ同様の内容。お弁当あり。オムツでもOK。
ここ数年の傾向
保育園に通う子供の数が増えている事、そもそもの出生率の低下が原因で、幼稚園は定員割れが増えています。杉並区内でも経営難で廃園が決まる幼稚園もあるくらいです。そんな中で、早期に園児を受け入れる囲い込みが激化しています。プレも満三歳クラスもない幼稚園の方が少なくなってきました。
また、プレと満三歳クラスの両方を行う幼稚園も増えています。両親と離れるのがまだまだ難しい子や、早生まれなど満三歳クラスに入れると費用負担が多い人向けにプレ幼稚園、それ以外の子には満三歳クラスと言った具合です。
幼稚園児が減ってクラスが減り、継続的に空いている教室ができ、そこが満三歳クラスやプレ幼稚園用の教室になってきている…と言うイメージです。
杉並区のホームページにある私立幼稚園の一覧です。備考欄でプレ保育と満三歳クラスの有無が確認できます。
https://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/kosodate/navi/kodomoenyouchien/1068929.html
ちなみに、一覧に掲載されている定員は、実際の園児の人数ではありません。どの幼稚園も現在在園児数は概ね半分~2/3位です。仮に定員300人ならば、ざっくり200人程度が在園していて、1学年は60~70人くらいと思うといいです。
プレ幼稚園と満三歳クラス、どちらがおすすめ?
ケースバイケースです。
満三歳クラスがおススメの場合
上の子がすでに幼稚園に通っているなど、すでに入園を決めている場合はぜひ満三歳クラスを検討しましょう。ただし前述の通り、月謝がかかる為、入園は誕生月以降がおススメです。
プレがおススメの場合①
一方で、プレ幼稚園がおすすめなのが、入園を決めかねている場合です。プレ幼稚園は入園を約束したものではありません。幼稚園の入園を検討している人を対象としている活動ではありますが、合わなかった場合は考査を見送ることは問題ありません。そこで、複数のプレ幼稚園を掛け持ちして、じっくり検討するのはいかがでしょうか。
プレがおススメの場合②
既に入園を希望する幼稚園が決まていても、そこに満三歳クラスやプレ幼稚園がない場合、近隣の幼稚園のプレ幼稚園に行くのもいいかもしれません。たとえ別の幼稚園でも、母子ともに幼稚園と言う活動に対するイメージがわきますし、子どもが集団生活に慣れます。
幼稚園入園前に集団生活に慣れる場として、本来は児童館のイベントがおすすめなのですが、近年保育園入園組が増えており、特に2歳児向けのイベントの参加者は減っています。児童館のお便りを確認して行っても、参加者は数人と言う事もざら。
そこで同じ年のお友達との交流の場として、プレ幼稚園に行くのはアリじゃないかなーと私は思います。お友達との交流を目的するならば、1つの幼稚園に決めず、複数の幼稚園のプレ幼稚園に参加するのはアリです。そしてプレ幼稚園を通じて、じっくりその後の3年間を過ごす幼稚園を決めてください。
入園する幼稚園を決めかねている場合は、絶対に満三歳クラスはやめましょう。万が一年少さんから別の幼稚園に入園したいと思っても、入園金(他に必要な場合は制服代等)は返金されません。
待機児童問題があった2018年頃までは幼稚園も激戦ばかりでした。そんな5年前までなら考えられない話ですが、年々幼稚園を検討する家庭が減り、一方でプレ幼稚園も満三歳クラスも増える一方。過剰供給状態です。そのため一度の募集では集まりきらない幼稚園がほとんどです。年度の途中でも、入会が可能なところも多いので、定期的に気になる幼稚園のホームページを確認してみましょう。