保育園ママ目線で考える、幼稚園のメリットとデメリット

2022-09-16

 大変な保活をして勝ち取った保育園の在園権利。えーって思うかもしれませんが、意外と保育園から幼稚園へ転園する人っているんです。筆者の子が通う幼稚園は小規模な幼稚園ですが、それでも入園時、年少時、年長時と合計4人が保育園から転園してきました。そこで、幼稚園ママの筆者が聞いた、保育園ママ目線で考える幼稚園のメリットとデメリットをご紹介します。

幼稚園のメリット①教育環境

 なんといっても教育環境行事は充実していて、お遊戯会や運動会、展覧会はかなり力が入ります。また、集団活動の時間がしっかりとられています。この集団活動の時間で、ひらがなや時計を学ぶ幼稚園が多く、保育園ママからはうらやましいと言う話を聞きます。

(注:文部科学省の学習指導要領に含まれた内容ではありません。そのためひらがな学習のない幼稚園もあります。)

 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/you/sou.htm

文部科学省 学習指導要領「生きる力」

幼稚園のメリット②生活環境

 保育園は必ずしも園庭がありません。例えば杉並区だと規定通りの園庭がある保育園は全体の3割強。しかし幼稚園には必ず園庭が存在します。幼稚園は歴史のある園も多く、園庭の木々は立派ですし、本当にたくさんの草花が植えられています

 一方で園庭のある保育園も、話を聞いてみると実は毎日利用しているのではなく、園外へお散歩に行ったり、公園で遊ぶ事も多いようです。幼稚園は3学年に対し、保育園は6学年、年齢も離れているので全員が一緒に園庭を使うのは難しいのかもしれませんね。

 幼稚園の活動は1日4時間程度(半日)対し、保育園は一日保育のため、幼稚園は活動の時間が短いように感じます。しかし、実際は14時頃に降園してからも、そのままの流れで公園で遊んだり、習い事をしたりと意外と夕方まで忙しく活動をしています。

(注 親の頑張りが必要なので個人差あり)。

幼稚園のメリット③習い事がしやすい

 お金がかかる事なので一概にはメリットとも言えないと筆者は思いますが、平日の午後に習い事ができることもポイントの一平日~休日までいくつものクラスのある習い事の多くは土日は大混雑です。少しでも空いているクラスで習い事ができるのは助かります。幼稚園によりますが、課外活動と言う名称で、外部講師による習い事もあります。課外活動は、一般的な習い事よりも割安で、更にお帰りの時間にそのまま残り、お友達と一緒に習い事ができると言うメリットがあります。パパママにとってはお迎えの時間も遅くなるし、一石二鳥です♪

 課外活動の内容は、幼稚園によって体操やサッカー、幼児教室、絵画教室、英語などさまざまです。

面倒な点を強いてあげるとすると、お迎えなしで課外活動が始まるため、課外活動で使用する道具は登園時に持っていく必要があります。

幼稚園のデメリット①お昼ご飯の負担が大きい

 保育園と比べてどうしても見劣りするのがお昼ご飯。

 幼稚園は、子どもにとってはとても嬉しいパパママお手製のお弁当が多いです。保育園と比較したらどうしてもパパママの負担は高いでしょう。一方で、給食アリと言う場合は、ほぼ幼稚園向けの仕出し弁当です。茶色くて美味しくないので、子どもがよく残すと某幼稚園の園長先生から聞いた事があります。先生がわかっていても、業者が変わる事はなさそうです。これも保育園の自園調理には程遠いです。なお、この給食代は保育園無償化の対象外で、1食300円~400円位が相場です。

 また、多くの幼稚園に預かり保育があり、おやつが出ます。これも市販のおやつです(おせんべい、クッキーなど)。補食が基本の保育園とは程遠いです。

 幼稚園におけるお弁当は、楽しい時間、残さず美味しく食べるためにパパママが頑張るのが暗黙のルールです。幼稚園は嫌いなものを入れる親はNGと言うスタンスなので、悪しからず。

幼稚園のデメリット②平日のイベントが多い

 運動会、お遊戯会、展覧会などの準備が伴う大きなイベントを除き、基本的に平日にすべてのイベントが組まれます子どもの保育の様子を見守るイベントはすべて平日の午前中ですし、保護者会や個人面談など保護者だけで集まるものは平日の午後です。

 一年に何度あるかは幼稚園によって異なりますが、例えば筆者の子どもの幼稚園の場合は、参観系のイベントが年に5回程度、加えて親子遠足、夕涼み会、(子どもの月の)誕生日会があります。

 他に保護者会が学期ごとにあり、個人面談も年に2回程度。その結果、平均毎月1回は何らかの用事で幼稚園に行っていると思います。

 加えて、行事のお手伝いも交代で行います。このお手伝いは幼稚園によってかなりの開きがあります。働くママを応援するスタンスの幼稚園であれば少なめですが、まだまだ専業主婦でないと時間の融通をつけにくい幼稚園もあります。

バザーなど保護者が主催のイベントがある場合はかなり大変だと覚悟していなくてはなりません

働くママにとって一番高いハードルがここかもしれません。

幼稚園のデメリット③時間外保育が利用しずらい場合がある

 あくまで保育園ママ目線で考えると…ですが、時間外保育が利用しずらいことがあります。預かり保育をおこなう幼稚園は多いです。しかし、時間が短かったり、午前保育の日や長期休み中は預かり保育がないと言う幼稚園も多いです。更に何かしらの行事の前の日は準備で教室が使えなくなるため時間外保育がなくなります。

なんだかんだでちょこちょこ預かりNGの日が出てきて、働くママにとって結構痛いです。

 一方で、働くママ大歓迎の幼稚園も増え、そのような幼稚園だと平日8時頃~18時頃まで預ける事も可能です。更に長期休みも預かりが可能と言う幼稚園もあります。この場合、一見問題なさそうに見えます。

 しかし、気をつけなくてはならないのは、預ける事が可能である=全員預けているわけではないと言う点。

この幼稚園なら働いていても大丈夫!と思っても、いざ預けてみるとうまくいかないと言う話もあります。3歳を過ぎてくると、仲良しのお友達もできてきます。そのお友達が預かり保育を利用しているとは限らない点です。

 きちんと事情を説明して、本人に納得してもらっていないと、お友達は帰るのに、自分は帰れない。お友達たちは幼稚園の後に遊びに行くのに、自分は帰れないなんて悲しい事を言われかねないです。

幼稚園のデメリットであり、メリットでもあること

 ずばりママ同士の強いつながりができることです。毎日登下校で顔を合わせ、一緒に遊びに行き…と、保育園でのママ同士のお付き合いと比べると大変です。

 年齢も育った環境も違う、けれども、子どもを通じてできる近所に住む信用できるママ友ができます。ただ住んでいるだけではなかなかお友達も知り合いも増えません。しかし幼稚園に通えば3年間のぎゅっと密な交流ができます。

 ありがたいともとれるし、人によってはおっくうだなーとかんじるものでもあります。

 ただ、お引越しの予定がない人であれば、同じ幼稚園だと同じ小学校に進学する人が多いです。保育園だと預け先がパパママの通勤ルートによっても異なるため、同じ保育園出身って意外と少ないです。

 小学校では保護者の出番が少なく、PTAなど奉仕活動をやらなければ、なかなかクラスのパパママとも交流ができません。ここでも同じ幼稚園にいたパパママネットワークは継続され非常に頼もしい存在になると思いますよ。